ムシ歯はどうしてできるの?
今日はムシ歯とムシ歯予防についてのお話です。
ムシ歯のはじまりと唾液の働き
●ムシ歯はどうしてできるの?
お口の中の歯垢(プラーク)の中にいるムシ歯菌が、食べ物から栄養をとり、糖を分解して酸を作ります。
この酸によって歯の表面からミネラル成分(カルシウム・リン)が溶け出します。これがムシ歯のはじまりです。
歯垢=プラーク
歯垢とは、食べかすや歯の垢(あか)ではなく、ネバネバした細菌の塊です。
歯垢の中にはムシ歯菌がいっぱい!
歯垢の中では、ムシ歯菌が酸を作って、歯の表面を溶かしはじめています!
●唾液が歯を守っています
唾液には、酸を中和する働きや、酸によって溶かされたミネラル成分を元にもどす働きがあります。
この働きが、溶かされる成分量に追いつかないと、ムシ歯になってしまうのです。
食事は規則正しく決まった時間に
食事やおやつをとるたびに、お口の中は数分で酸性になり、歯の表面のミネラル成分が溶かされ始めます(脱灰)。
40分程時間がたつと、唾液の働きによりお口の中が中性に戻り、溶かされた歯の成分がもとに戻されます(再石灰化)。
しかし、お菓子やジュースなどをちょこちょこ食べいていると、お口の中が常に酸性になり、ムシ歯になりやすくなります。
間食はできるだけ控えて、歯が再石灰化する時期を確保しましょう。
▲唾液が歯を再石灰化する時間がしっかり確保されています。
酸性になっている時間が少ないので、歯が溶ける時間も少なくムシ歯になりにくい状態です。
▲唾液が歯を再石灰化する時間がとれないので、ムシ歯になりやすい状態です。
もちろん、きちんとした歯磨きも大切です。食事のあとは、しっかり歯を磨きましょう!!
フッ素とシーラントでムシ歯予防
●フッ素の働きと使用法
フッ素には大きく3つの働きがあります。この働きによりムシ歯予防に効果を発揮します。
歯を強くする 再石灰化を促進する ムシ歯菌を抑制する
フッ素が歯に取り込まれ、 自然治癒が可能な初期のムシ歯では、 フッ素が歯垢(プラーク)に入り、
ムシ歯に強い(溶けにくい) 治癒を助けることができます。 歯を溶かす酸が作られるのをおさえます。
歯を作ります。
歯科医院でおこなうもの
フッ素塗布
●家庭用のものより高濃度のフッ素を使用
●歯の生え始めに行うのが効果的
●3~6か月ごとに定期的に行います
家庭で使用するもの
フッ素洗口
●1日1回 30~60秒ブクブクうがいをします
●特に寝る前に行うのが効果的
注意※うがいができるようになってから
フッ素配合歯磨き剤
●毎日の歯磨きで使用するフッ素入り歯磨き粉と、歯磨き後に使用するフッ素ジェルがあります
●特に歯科専用のものがおすすめです
歯医者さんでの定期検診もとても大切です。定期的に歯医者さんで検診を受けましょう!
口が開けにくい、あごが痛い等の症状のある方へ
顎関節症とは
顎関節症とは口が開けにくい、口を開けると痛い、あごで音がする、噛む際の不快感、頭痛、顔面痛などの症状のある顎やあごの筋肉の疾患です。当院でも顎の痛みや口が開きにくいなどの症状で来院される方も多くいらっしゃいます。
顎関節症は一生のうちに半数の人が経験するとも言われており、多くの人が一度は経験している病気と言われています。
原因としては、咬み合わせや歯並びが悪い、歯ぎしり、関節の損傷、ストレス、関節周囲の炎症などが考えられます。診断と治療には、歯科医師や顎関節専門医の協力が必要です。治療法には、理学療法、口腔治療、マウスピースの使用などありますが場合によっては手術などが含まれます。個々の症状に基づいて、適切なアプローチが選択されます。
どのような検査がありますか?
顎関節症の診断は様々な検査があります。以下の検査を通じて顎関節症の可能性を評価していきます。
- 1.症状の詳細な調査
どのような顎の痛みがあるか、クリッキング音、顔面の症状など、患者の症状を注意深く尋ねます。
2. 口腔検査
口内の構造や咬み合わせに関する詳細な検査を行います。歯の状態や咬み合わせに問題がないかを確認します。
3. 動作試験
口を開け閉めしたり、顎を動かす際の制限や異常を確認します。また、顎の関節周りの触診も行います。
4.画像診断
X線やMRIなど画像診断を行い、顎関節の構造や異常を詳細に調べることがあります。
5. 病歴の収集
過去の歯科治療や外傷、歯ぎしりの有無、ストレスの程度など、患者の病歴を詳しく調査します。
これらの評価を通じて、医師は顎関節症の診断を確定し、適切な治療計画を立ていきます。
どのような治療法がありますか?
顎関節症の治療法は症状や原因によって異なりますが、一般的なアプローチには以下のようなものがあります:
1. 理学療法
電気を流したり、マッサージなどで筋肉をほぐして血流を改善し、痛みを軽減します。これにより、顎の運動や筋肉のバランスが改善されることがあります。
2. 薬物療法
非ステロイド性抗炎症薬や筋弛緩剤が処方し顎の炎症や痛みを和らげます。
3. スプリント療法
スプリント療法とは、マウスピースを使用した方法です。マウスピースを装着して、顎関節をリラックスさせた状態にします。歯ぎしりや咬み合わせの問題を緩和することが期待されます。
- 心身医学療法
ストレスによって食いしばりなどが生じ、顎に負担がかかる場合があります。その場合、リラクセーション法やストレス軽減の方法が勧められることがあります。
5.リハビリ療法
ずれてしまった関節円板を元に戻すようなマッサージを行ったり、顎周りの筋肉をほぐすストレッチなどを行い、口を開けられる量を増やしたりします。
- 手術
一部の重度の顎関節症に対しては手術が検討されることがありますが、手術は最終手段として考えられています。他の治療法が効果的でない場合に検討されます。
治療法は患者の症状と状態によって異なるため、専門医の指導のもとで適切な治療計画が組まれるべきです。
顎関節症は何科で診療してもらえる?
顎関節症を放っておくと顎や顎の動きに異常を感じるだけではなく頭痛や肩こり、耳鳴りなど症状が全身に及ぶ場合があります。耳鳴りや耳の痛みで耳鼻科に行かれる方も多くいらっしゃるようですが顎関節症は歯科、口腔外科で診療可能です。
日常生活でも顎の関節や筋肉に負担をかける行為(歯を食いしばる、猫背などの悪い姿勢、常にガムを噛む、ストレス、頬杖、うつぶせ寝)など気を付けることも重要です。
顎に負担をかけない生活を心がけたり、顎や頬の筋肉をほぐすマッサージなどご自身で出来る対策で改善するようなら良いですが、症状が持続する場合や悪化する場合は、歯科医師や口腔外科医に相談することが重要です。
気になる方は一度診療されることをお勧めします。
歯周病の仕組み
歯周病ってそもそもどんな病気?
歯は骨に支えられている!?
普段の口腔内ケアでは落としきれなかった食べかすや、それを餌として繁殖する細菌の塊、
お口の中の常在菌など、歯と歯の間や、歯茎との境目、歯茎の中に「歯垢」として溜まり
日にちをかけて固まり、「歯石」になっていきます💀
歯は歯茎の中にある骨に支えられて固定されているのに
歯石が溜まったまま放置していると
歯石にいる細菌が悪さをして骨を分解し、支えていた骨の減少によって
歯が揺れてきてしまい、残すことが難しくなり、〖抜歯〗になってしまうのです🦴🔧
なんで抜かなきゃいけないの?
歯石がべったりついていたせいで骨の分解が進んでしまうと
歯が揺れてきてしまい、『食いしばる』『咀嚼する』など、歯本来の機能が稼働しないのとともに
隣接している歯を支えていた骨まで分解されてしまい
多くの歯を残せる可能性が下がってしまうため、『抜く治療』を進めていくためです。
守るためにはどうしたら・・・
歯石になってしまうと、歯ブラシやフロスなどホームケアの道具では除去することができません⚠️
歯科に来ていただき、超音波の道具などを使い歯茎の中に溜まってしまった歯石を除去してあげることが必要です🦷✨
歯科に定期的に通って歯茎の中の歯石を除去し
歯石が溜まってしまわないよう、お家でのケアを頑張っていただき
8020を目指して1本でも多くの歯を守っていければと思います👵👴
🍃妊娠期の口腔内🍃
皆さんこんにちは、ひまわり歯科クリニックです🌻🌻
最近になって急激に寒くなってきましたね🥶体調など崩されてはいませんか?
寒さ対策や風邪対策をしっかりし、温かいものを食べて冬に備えていきましょうね⛄
さて、今日は妊娠期における女性の口腔内についてお話したいと思います🦷🦷
🌸妊娠期🌸
【妊娠期における歯周病のリスク】
近年日本では、早産・低体重児(低出生体重児)出産の割合が増加しています。世界保健機関(WHO)の分類で、早産は妊娠22~37週未満の出産、低体重児出産は2.500g未満の出産と定義されています。
その原因として、、、
①年齢、②喫煙、③飲酒、④生殖器感染、⑤痩せすぎ(BMI18.5以下)
などがあげられます。そして、歯周病も早産や低体重児出産の原因のひとつの可能性があると考えられています。通常の出産では、出産直前に子宮内の炎症性物質の増加により、
子宮頸菅に熟化(赤ちゃんが通れるように子宮の出口を軟らかくし、広げること)や、子宮収縮が促されることにより、分娩を誘発します。しかし、歯周病に罹患している妊婦の場合は
歯周組織で生産された炎症性物質が、血流を介して子宮を刺激し、早産・低体重児出産を引き起こす可能性があるといわれています。
妊娠期には、ホルモンバランスも変わってきます。唾液中の女性ホルモンも妊娠1ヶ月から上昇し、妊娠9ヶ月でピークに達するといわれています。女性ホルモンの劇的な増加に伴い歯周病細菌も増殖します。
妊娠中の口腔ケア
妊娠中は悪阻による体調不良などから
「口腔ケアが十分にできない方」や反対に「虫歯菌が子どもに感染する!」という情報を耳にし
胎児への影響を心配しすぎて「過度な口腔ケアを行っている方」もいます。
過度な口腔ケアを行っている患者さんの場合
強すぎる力の歯磨きにより歯肉が退縮し、知覚過敏を起こしている場合や、歯磨き回数が多くなっている場合には、適切な歯磨きの仕方が必要です。
たとえば、朝や昼食後の歯磨きは食片の除去と口臭予防と考えて、夜寝る前の歯磨きは歯の表面に汚れが溜まらないように丁寧に磨くというように
しっかり磨くのは一日一回でも大丈夫です。
悪阻の強い患者さんの場合
悪阻によりお口の中に食べ物が入っていないと落ち着かないという方もいます。
噛むことで落ち着く場合はデンタルガムも効果的ですが、多くの場合は飲食物が胃に入ることで落ち着くため、まずはぬるめのお湯やノンカフェインのお茶を
ゆっくりと胃に入れるイメージで「噛むように飲む、口に含んでから飲む」ことがおすすめです。
当院では、妊婦歯科検診も行っております🦷
対象:受診日に江戸川区に住民登録がある妊婦の方。
妊娠中に一回受診できます😊(無料)
内容:問診、口腔内検査
持ち物:受診票、母子健康手帳
妊娠中はむし歯や歯周病になりやすいため、ぜひ受けておきたい健診です。
🌻お待ちしております。🌻ひまわり歯科クリニック
おすすめの歯ブラシ
おすすめの歯ブラシについてご紹介します
≪ 歯ブラシ ≫
女性の方におすすめなのがピセラのシリーズです。
ブラシの硬さも4種類あるのでお口の中の状況に合わせて選べます!
ヘッドがコンパクトなので奥まで届きやすいです。
男性におすすめなのが画像左手のルシェロシリーズです。
ヘッドが長いのでお口の大きな方でも奥までしっかり届きます!
画像右手はオペ後用とインプラント用の歯ブラシです。
その他お子様用の歯ブラシもありますのでぜひお試しください
お子様の治療を始めるにあたって ~保護者の皆様へのお願いです~
お子様が歯医者さんで治療を受けるのは、自然にできるようになるものではありません。
また、年齢が上がってきたからできるようになるものでもありません。
習い事と同じく、経験を積み重ねていき少しずつできるようになるものです。
歯医者さんを嫌いになって苦手になると、治療がスムーズに進まないだけでなく、ゆくゆくは将来の歯の健康にも影響してしまいます。
そうならないためにも、お子様と身近にいる皆さん一緒に、お子さんが歯の治療を受けられる環境を整えていきましょう。
🏠歯医者さんに来る前に注意して頂きたいこと
①嘘をついて連れてこないで下さい。
●「○○に行こう」と嘘をついて歯科医院につれてきてはいけません。
●「何もしないから」「見てるだけだよ」「痛くしないからね」などは言わないようにしましょう。
②怖がらせたり、脅かしたりしないでください!
●お子様の前で、自分が歯科医院で受けた「痛かった経験」などを話すのは避けましょう。
●「よい子にしてないと歯を抜かれちゃうよ」や「言うことを聞かないと注射してもらうよ」など、お子様をおどすようなことは言わ
ないようにしましょう。
お子様には何気なく「今から歯を治しに歯医者さんへ一緒に行くよ」と
いうように、簡単なお知らせに留めて来院するようにして下さい。
🏥来院の際に
●予約時間を守ってください。 ●受信前に歯磨きとトイレを済ませておきましょう。
●汚れてもいい服で来てください。 ●満腹状態での受信は避けましょう。
🦷💪治療を受ける受けるトレーニング
はじめて歯科治療を受けるお子様には、可能な限りスッテプを踏んで治療を行っていきます。
例えば、お口の中の水を吸ったり、器具をお口に入れるなど、治療に必要なことを一つずつ小さな目標としてクリアーしてもらい、トレーニングを重ねながら歯科治療を受ける準備をします。
💮ほめてあげてください㊗️
治療が終わったり歯磨きが上手にできた時には、たくさんほめてあげましょう。
虫歯は最後までしっかり治療し、治療後は定期検診を受けるのをおススメします。
🌻ひまわり歯科クリニック🌻
眠った心地の麻酔方法💉
静脈内鎮静法(セデーション)
あまり聞きなれない言葉ですよね?
静脈内鎮静法とは…………
点滴により、精神安定薬を数種類組み合わせたものを
腕の静脈に投与して、麻酔をかける方法です。
麻酔が効いてくると、全身麻酔とは違って意識はありますが、
ほとんど眠ったような状態になり、診療中の痛みや機械音などが
気にならない状態になります。
そのため、治療中の『痛かったらどうしよう…』といった不安感や
『キーンって虫歯を削る音が苦手』といった治療中の音が気にならない状態で
治療を進めることができます。
****鎮痛効果は不完全なため、
痛みの伴う治療の際は局所麻酔を行っています****
⚠️保険が効かないため、全額自己負担です。
★☆★静脈内鎮静法のここがおすすめ★☆★
その1……麻酔科の先生立ち会いの元行う💉
麻酔科の先生が立ち会うので、高血圧が心配な方や
健康診断で引っかかったりしたことがある方でも
患者様の心拍や脈、呼吸などをリアルタイムで把握、観察し把握しながら
治療を進めていくので、急な状態の変化が起きても、
迅速で適切な対応ができ、インプラント手術の安全性が高まります✈
その2……安全性が高い🙌
全身麻酔とは違い、問いかけに反応でき、防御反射は保たれているので
安全性はとても高いです。
その3……リラックスできる🍃
精神的な緊張がなくなり、肉体的なストレスもなくなるので
長時間口を開けたままにする苦痛も感じないので、リラックスして治療をうけられます。
****静脈内鎮静法で気を付けてほしいこと****
★麻酔から回復するまで時間がかかる
眠った心地で施術を受けるので、意識が回復するまで多少お時間がかかります。
当院では、足元のふらつきや帰宅途中の転倒防止のため
施術終了後15分ほど待合室でお休みいただいてから帰宅して頂いております。
⚡⚡⚡しばらくの間、眠気やふらつきが残ることもあるため
当日のご本人による車や自転車の運転はお控えください⚡⚡⚡
★治療中は動けない
治療時間中はお手洗いに行くことができません。
そのため、お飲み物は診療時間の2時間前までとさせていただいており、
利尿作用の高いお飲み物は控えて頂いております。
★満腹で治療を受けない
満腹で静脈内鎮静法を受け、治療を行うと嘔吐物などを誤嚥してしまう可能性があるので
お食事は4時間前までにすましておくようお願いしています。
★服装について
血圧計や点滴をします。袖まくりをしやすい服装でお越しください。
ヒールや厚底の靴など、転びやすい履物は控えていただき、動きやすい靴でお越しください。
🌻🌻気になった方はお問い合わせいただくか、スタッフまでお尋ねください🌻🌻
口臭について
今日は口臭についてお話します。
自分では気づくのが難しい口臭。
原因は、起床時、空腹時などに強くなる生理的なものから、歯周病や舌の汚れ、消化不良や糖尿病など病的なものまでさまざまです。
口臭の原因は大きく分けて生理的な口臭と病的な口臭の2つがあります。
●生理的な口臭
起床時・空腹時・緊張時をはじめ、食べ物(ニンニクやニラ)やアルコール、タバコなど物理的な原因で起こります。
唾液には自浄作用があり、口内の細菌の増殖を抑えることで口臭を防いだり、虫歯、歯周病などを防ぐ働きなどがあります。
そのため、起床時・空腹時・緊張時などの唾液が減るときに口臭が発生します。
●病的な口臭
1つは、歯周病や進行した虫歯がある、食べカスが放置されている、舌の汚れ「舌苔(ぜったい)」があるという場合です。歯周病が原因であれば、歯科医院で治療を受けながら歯磨きをしっかり行って汚れを除去します。歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、より効果的です。舌苔の除去も大切です。1日1回舌ブラシを使ってケアを行いましょう。
もう1つの原因は、消化不良や肝機能の低下、糖尿病、副鼻くう炎、扁桃(へんとう)炎などがある場合です。
消化不良の場合は、食べたものが胃や腸で停滞し、異常発酵することで腐ったような臭いの口臭が発生するのが特徴です。
肝機能低下では、毒素が分解されないためにアンモニア臭がし、糖尿病ではアセトン臭という甘酸っぱい臭いが特徴的です。
内臓など体に原因がある場合は、歯科医ではなく内科医の受診がおすすめです。
<口臭予防のためにできること>
まず1番は、歯磨きをきちんと行って臭いの原因になるプラークを確実に取り除くことが大事です。また歯周病や、虫歯などの治療を行います。
舌苔がついている人は、「舌ブラシ」を使って舌の清掃を行うとよいでしょう。ただし、舌はデリケートな部分なので必ず注意事項を守ってください。
唾液を出すマッサージで、口臭を予防することも有効です。起床時などには特に唾液が減少しているので、マッサージをすると効果的です。
●顎下腺マッサージ
あごの下に指を当てて、後方から前方に指を動かす(5回ぐらい)
正しい歯磨き方法
口臭の大部分は口の中に原因があり、その多くは舌苔と歯周病です。特に歯周病は磨き残しを20%以下に抑えると、悪化のリスクを下げられるといわれています。
歯ブラシだけでは磨き残しがあるため、デンタルフロスや歯間ブラシを組み合わせて使う必要があります。
適切なセルフケアを目指すためのポイント
●歯ブラシ
歯磨きは、磨きにくい場所から始めるのがお勧めです。
右利きであれば右側のほうが磨きにくいので、右の奥歯から順に磨いていきます。前歯に移るときは犬歯の辺りで手を返しますが、その辺りは磨き残すことが多いので、手を返したらもう一度少し奥に戻って磨きます。
●デンタルフロス
歯と歯の間を通すだけではなく、両側面をしっかりこすって汚れを落とします。また、歯と歯ぐきの溝に少し入れると、歯周ポケットのプラークが取れるほか、そこに空気を送り込むことになり、歯周病菌を減らす効果が期待できます。
●歯間ブラシ
歯間ブラシを使うときは、あごなどに指先をおいて支点にすると、ブラシがぶれないので安全に使用することができます。
歯ブラシを使った歯磨きは、毎食後、短時間でもよいので食べかすなどを取るために行い、歯間ブラシやデンタルフロスを併用した歯磨きは1日1回就寝前に行うとよいでしょう。
口臭が気になる方はお気軽にご相談ください。
適切な口腔ケアと定期検診できれいなお口を保ちましょう😊
歯医者さんにおけるレントゲン撮影について
・撮影するレントゲンの種類について
歯医者で撮影するレントゲンの種類はいくつかあります。まず当院におけるレントゲンの種類について説明します。当院では知りたい情報や症状、状況に応じて3種類のレントゲン撮影をしています。
- 1.パノラマレントゲン
全体の口腔内のレントゲンになり上下の歯の位置や配置、虫歯有無や顎の骨を一度に評価することが出来ます。初めて受診される患者様や前回のレントゲン撮影から1年以上経った患者様には口の全体写真の撮影をお願いしています。
- 2.デンタルレントゲン
小さなフィルムを口の中に入れ外からX線を照射するレントゲンで2~3本の歯が1枚のフィルムに写ります。パノラマレントゲンの全体的な口腔内より細かく部分的に歯(虫歯など)、歯根、周囲の骨の状態などを確認することが出来ます。歯が痛いなどの症状がある場合や歯根や虫歯の状態を1本の歯に対してより詳しく確認するために撮影します。
- 3.CT(コンピュータ断層撮影)
歯科用CTは、医科のCTと比べると撮影時間が短く、数十秒の撮影時間で、歯や顎の骨の状態を三次元的に把握できるデータを得ることが出来ます。任意の角度や位置から顎の骨の幅や深さ、奥行きまで正確に把握可能なので、インプラントや親知らずの抜歯、矯正治療など治療時に有効です。
- 歯医者さんのレントゲン写真の安全性について
レントゲン写真を撮るときに放射線量について気になる方も多いと思います。1回のレントゲン撮影の放射線量について説明したいと思います。
社団法人東京都歯科医師会のデータによると、パノラマレントゲンにおける放射線量は約0.03ミリシーベルト程度と言われています。デジタルレントゲンは約0.01ミリシーベルト、CTは約0.1ミリシーベルトと言われています。医科のCT よりX線を照射する部位も口腔周囲に限られることから、歯科用CTによる被ばく量は、医科の10分の1程度にとどまります。
例えば飛行機でニューヨークを往復する放射線量が約0.2ミリシーベルトと言われているので放射線量が少ないのがわかります。
一方で人体に影響を及ぼす放射線量としては、放射線医学総合研究所のデータによると 年間約100ミリシーベルトを超えない限り、問題ありません。また、人間が自然界で浴びる放射線量は約1.5〜2.4ミリシーベルト程度と言われています。
これらのことから、歯医者のレントゲンにおける放射線量は、人体にすぐさま影響を及ぼすレベルではないと言えるでしょう。
・妊娠しているかたへの影響について
妊娠中のお母様は特にレントゲン撮影について心配な方もいらっしゃると思います。しかし、胎児に影響を及ぼすと言われているのは年間約50mSv(シーベルト)以上と言われており1回の撮影の放射線量を考えると影響を及ぼすほどの量ではありません。また、胸部や腹部に直接照射するような撮影ではなく、口腔内に限ったレントゲンですので、1度や2度程度のレントゲンは概ね問題ないと言えます。さらに、鉛の入った「放射線防護用エプロン」を着用してからレントゲンを撮影するので被ばく線量は限りなく0に近いです。それでもどうしても心配な方は、安定期を待って治療されることをおすすめします。
・歯医者さんでのレントゲン写真の撮影はなぜ必要について
1.口腔内の疾患を早期に発見できる。
肉眼ではチェックできない歯周病や虫歯の有無を調べることが出来ます。治療が遅れることによって、歯が喪失してしまう場合もあるので早期発見が重要になります。
2.歯の骨の状態がわかる
歯の根元の部分の状態を確認できるため、歯が割れていないか根元の炎症がないかを確認することが出来ます。
3.口腔内の環境を確認できる。
目視では確認できない親知らずの生え方や歯茎で隠れた歯石などの確認が出来ます。細かい部分の歯石を取り除くことで歯周防を予防することが可能です。
理論的には安全性がわかっていても、気持ちの上で不安がぬぐえないこともあるかと思います。不安よりもレントゲン撮影により多くの情報を得ることが出来、治療に役立てることが出来ます。必要な情報が得られることのメリットの方がはるかに大きいと言えます。映像を患者様と共有しお口の中の状態を把握することで治療計画を立てることが出来るのでレントゲン撮影は大切な検査と言えます。定期的な検診も含めてお口の状態を確認することをお勧めします。